2014年11月08日
【年長】畑の引っ越しが終わり・・・
畑で何を育てたいか相談しました。
それから、種や苗を探しに町の中に行くことになりました。
園では、こういうことが起きそうなことを想定して、
たとえば、先輩たちが使っていた地図を保育室に
貼っておくなどしてあります。
子どもたちは、そのコンパクト版を持ちながら、
今回の目的地を目指したのでした。

知ってる!という子どもの自己申告を先頭にして
歩きはじめましたが、そう簡単に見つかりません。

ようやく、道路の向かい側から「あっちにある!」と発見。

でも、お店の方に聞いてみると、ここに種や苗は
置いてなかったのです。
ひとまず、持ってきた地図で、今の場所を確認しました。

ところが、自分の感覚はそれぞれにあって・・・

「こっちからきて、あそこわたって・・・」
「でも、そこでまがったでしょー」
(以前、先輩たちも行ったことのある)
別の花屋さんに向かうことになるまで、
単純にはいかないのです。
「だから、そっちじゃなくて、あっちでしょー」
「どっちもいけるんじゃない!?」
「こっち、ちかみちとか!」
さらに、途中で、道を教えてもらって・・

「あ!たねってかいてあるー!!」
「どこー?」
こうして、なんとか探すことに成功したのです。
(もう刑事ドラマみたい!)

ところが!

なんと、臨時休業の張り紙が。。。。
(この辺りまでは、保育者も想定内なのですが)
すると、「ちがう とこ、 しってる!」という声があがって、
「わたしんちのまえにあるからだいじょうぶ!」と言うので、
もう1軒ハシゴすることになったのです(いや~ドラマだ)。

とうとう3軒目・・・でも、ここにもありませんでした。
(大人でも、そういうこと・・・ありますね)
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そして、がっかりして園まで帰りました・・・で
この日の話は終わらなかったのです。
どこを通ったら幼稚園まで帰れるか?で意見が分かれて、
どんなに相談しても、まとまりません。
でも、それも分かります。これだけいろいろ歩いてきたら、
方向感覚や空間認知が、あやふやになってしまうことも、
きっとあります。
私たちも、「じゃあ、別々に行ってみる?」と聞いてみると、
子どもたちも、「そうしよう!」と。
そして、たがいに「そっちじゃないよ!」という気持ちで、
(実際にそう話している子どももいましたが)
二つの方向(逆方向)に分かれて、出発しました。
どの道を選択するか?って、すごいことですね!
ただ、このケース、聞いていると、どうも根拠があって、
道を選んでいる子が多いのです。
「この道は パパが仕事行くとき 通ってるー」
「あっちに行くと・・・〇〇があったかなー」
「・・・しらない。通ったことないし」
「朝、幼稚園いくとき、こっちとおってる」
たいていは、保育者(大人)が「こっちだよ」って、
教えることが多いと思いますが、いかがですか?
保育にもいろいろな向き合い方がありますね。
最後までハプニングの連続の中で
すごく驚いた(感動した)のは、
どちらも、工夫して園までたどり着いたということ。

そして、もうひとつは、
「あっちはようちえんにかえれるかな・・・」と、
互いにもう一方を案じながら歩いていたということです。
子どもたちが、それぞれ主体的に考えて
行動するプロセスには、折り合いがつかないことも
たくさん出てくるけど、内面的なつながりや、
思いやりがないわけじゃないんですね~
(さいごまでドラマだァ)