気持ちのよい青年が現れたのは、2003(平成15)年の冬の夜。
「園の子どもたちと一緒に遊ばせて欲しい」「6歳以下の子どもたちから学びたい」 というのです。話しを聞くと、彼らは、その年の関東サッカーリーグ2部に所属していた「ザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)」のスタッフということ、チームがJリーグを目指していること、また、地域のスポーツ活動の普及に力を入れていきたいことが分かってきました。
夢を語る彼らの眼は、まるで少年のようでした。そして、まっすぐな熱い気持ちを感じて私たちは「協力できることをしていきましよう!」と約束したのです。
ザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)は、2004(平成16)年にはJFLに所属しJリーグに一歩近づいていました。園では、保育後の清心キッズ(ザスパ草津U-6)が始まりました。子どもたちは、あっという間に溶け込んで、あの青年もいいお兄さん的存在になっていました。また、キッズチームの対外試合も始まって、楽しさはさらに増していきました。
そして、その年の12月。ザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)は念願のJリーグ入りを決めたのです。迎えた地元開幕戦。清心キッズの子どもたちは、敷島公園のピッチに立っていました。そう、選手と一緒に手を繋いで入場することになったのです。お揃いのザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)Tシャツを着て。ニコニコとしながらも、ちょっと誇らしげです。今度、この広いグランドに立つときは本当のサッカー選手かもしれません。そんな、夢をみる光景でした。
園庭では、今日も楽しいゲームや身体を使った遊びに、子どもたちとコーチのお兄さんたちの明るく元気な声が響いています。